2023年1月11日、全国の新型コロナの新規感染者数が19万8873人、死者数が381人でした。
第8波は、第7波に比較すると重症者数は変わっていませんが死者数が増えています。
病床使用率が上昇し病院の治療スペースが、どんどん狭くなっています。コロナ用の一人用病室でパーティションを立てて、2人の患者を受け入れている病院があります。
コロナ病床使用率の現状について調べました。
コロナ病床使用率の現状は?第8波のピークはまだ来ない?
コロナ病床使用率の現状を以下の表に示します。
大部分の都道府県はレベル2感染拡大初期(発熱外来で患者が急増して医療への負荷が高まり始める段階)です。
レベル3医療負荷増大期(病床使用率や重症病症の使用率がおおむね50%を超える)になったのは、埼玉県、神奈川県、岐阜県、静岡県、熊本県の5県です。
2023年1月11日現在の各県の病床使用率(%)
北海道 40 青森県 50 岩手県 50 宮城県 63
秋田県 54 山形県 43 福島県 46 茨城県 82
栃木県 77 群馬県 67 埼玉県 70 千葉県 64
東京都 54 神奈川県 82 新潟県 56 富山県 51
石川県 52 福井県 40 山梨県 56 長野県 56
岐阜県 53 静岡県 65 愛知県 71 三重県 63
滋賀県 80 京都府 65 大阪府 63 奈良県 67
和歌山県 49 鳥取県 49 島根県 38 岡山県 73
広島県 76 山口県 52 徳島県 63 香川県 72
愛媛県 75 高知県 47 福岡県 79 佐賀県 56
長崎県 76 熊本県 72 大分県 77 宮崎県 66
鹿児島県 75 沖縄県 40
東京都では新型コロナの第8波で大学病院の中等症や重症の病床が埋まり新たな患者の受け入れが難しくなっているところが出てきました。
東京都では1月11日、新規に新型コロナウイルス感染者1万6772人が確認されました。直近の1週間の平均新規感染者は1万5520人で、前週から34%増えました。
東京文京区の東京医科歯科大学病院は、重症と中等症のコロナ患者用のベッドが満床になっています。
新たな患者の受け入れの難しくなった病院では、救急搬送された患者がベッドの空きが無いため、検査の後で救急車に戻ることもあります。
大阪府では1月11日、新規に新型コロナウイルス感染者1万4009人が確認されました。
1月11日、吉村知事が定例会見を行い「いろんな変異株の亜系統がそれぞれ少しずつ増えていると。ちょっと今までにはない傾向なんですけども、こういう状況になっています。アメリカで置き換わりが進んでいるXBB.1.5については0件ということで、これはありませんが、それ以外の、BF.7系統が1割強ありますし、ほかも1割程度ある変異株が、幾つか、複数あるというのが今の第8波の特徴だというふうに思っています」と、第8波の特徴について話しました。
愛知県では1月11日、新規に新型コロナウイルス感染者1万5918人が確認されました。
第8波では1月6日の1万5928人に次ぐ人数で、大村知事は「厳しい状況が続いていて今月一杯で収まることはない」として、医療ひっ迫緊急アピールを2月19日まで延長する考えを示しました。
福岡県では1月11日、新規に新型コロナウイルス感染者1万820人が確認されました。服部知事は会見で医療への危機感を示しました。さらに「宣言を出す状況にはない」と述べました。
第8波のピークはまだ来ない?
2022年1月11日現在、新型コロナの新規感染者数は増加傾向にありますが、第8波のピークはまだ来ていないと言われます。
新型コロナ専門家は「コロナとインフルエンザのピークが一緒にくることはないかも知れないが、2種類の感染症が同時に流行することはあると思う」と、警戒を強めています。
発熱などの症状が出た場合は、コロナとインフルエンザの検査を同時にする検査キットの使用を勧めています。
専門家は「新型コロナの増加傾向が続いている。遅れて感染拡大が始まった中国・四国や九州などでは増加幅が大きい」と分析しました。
主流だったオミクロン株BA.5に変わって、免疫から逃れやすい新たな変異ウイルスへの置き換わりが進んでいると警戒しています。
免疫から逃れやすい変異ウイルス・オミクロンXBB.1.5の影響
米国では、極めて感染力の強いオミクロン株の変位株XBB.1.5が支配的な株になっています。
2023年1月に米国全土で確認された新型コロナの感染者の約40%以上がXBB.1.5でした。この株の重症化率が高いと言うデータは出ていません。
WHOのマリア・バン・ケルクホープ氏は「XBB.1.5はこれまでに見つかった中でもっとも感染力の強い変異株です」と述べました。
日本国内でもXBB.1.5による感染者が発見されています。
XBB.1.5は、以前に獲得した免疫をすりぬける性質を持っているので、日本国内の第8波でXBB.1.5が主流になる可能性があります。
オミクロン株対応ワクチンの効果が認められているので、ワクチン接種が推奨されています、
死者数の増加率が異常?
新型コロナウイルスの死者数が急増し、1月8日に累計死者数が6万人を突破しました。3万人から4万人になるのに3か月かかったのに対して、
5万人から6万人に1カ月で達しました。
感染者数が第7波より少ないのに、第8波の死者数が多いのは、正確に全数把握が出来ていないためと言われています。
新たなオミクロン株XBB.1.5によって第8波が長期化する可能性が語られています。
西武学園医学技術専門学校東京校校長の中原英臣氏は「米国から『XBB.1.5』の感染者が陽性の自覚がないまま入国し日本国内で行動すると、あっという間に『XBB.1.5』が流行する可能性があります。そうなると第8波は下火になるどころか、火を吹き返し、春頃まで長期化する恐れがあります」と、警鐘を鳴らしています。
まとめ
今回は第8波の現状について調べました。オミクロン株の新しい変異株XBB.1.5によって第8波が長引く可能性のあることは分かりました。
新型コロナウイルス感染症が収束することを祈っています。
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