2023年3月13日からマスク着用が個人の判断に委ねられました。新型コロナウイルス感染症対策としてマスク着用が推奨されてきましたが、感染者数の減少傾向を見て、3月13日から屋内・屋外を問わずマスク着用を個人の判断によることに変わりました。
マスク規制緩和後のマスク着用の現状にについて調べました。
マスク規制緩和後の現状は?
マスク規制緩和でマスク着用する人の数が減ると、今後の感染者数がどうなるのか名古屋工業大学の平田晃正教授がAIを使って「マスク着用者が50%になった場合」と「マスク着用者が20%になった場合」で試算しました。
前提として、新たに感染力の高い変異ウイルスが現れず、人出がコロナ前の水準まで緩やかに戻ると想定して、AIにより東京都の1週間平均での1日当たりの感染者数を算出した。
試算の結果、マスク着用者が半数になると、東京都の5月中旬の1日の新規感染者数が約5500人と予想され、大規模な感染拡大にならない結果になった。
マスク着用者が20%まで減ると、5月中旬の1日の新規感染者数は約8600人になると予想された。
平田教授は「一定の人がマスクの着用を続ける場合、感染は拡大しにくいという試算結果になった。高齢者などリスクが高い人もいるので、配慮しながら生活することが大切だ」と、一定の人のマスク着用の必要性を語っています。
厚生労働省はマスク着用の必要な場合について説明しています。
マスク着用の必要な場合1.受診時や医療機関・高齢者施設などを訪問するとき
マスク着用の必要な場合2.通勤ラッシュ時など混雑した電車・バスに乗車するとき
マスク着用の必要な場合3.重症化リスクの高い方が感染拡大時に混雑した場所に行くとき
業種別ガイドラインの見直しや周知が進められています。
学校は4月以降、マスク着用を求めないことにしています。卒業式についてはマスク着用なしに行われた。
東邦大学の舘田一博教授は「マスクの効果が無くなったわけではなく、感染を防ぐ一定の効果があることが科学的にも分かっている。特に重症化リスクの高い高齢者や持病のある人と密な環境でたまたま隣り合ってしまうような、混んでいる電車などの場面や医療機関、高齢者施設ではしばらくマスクを着用しながら自分や相手を感染から守り感染したくない人がマスクの使い方を考えるべきではないか」
とアドバイスしています。
東京都の新型コロナの新規感染者(2023年3月25日)
3月25日、東京都の新型コロナの新規感染者数は863人でした。名古屋工業大学の平田晃正教授がAIを使って予想した数値より新規感染者数が減少しています。
マスク着用緩和で新しい試みが行われた。
3月13日からマスク着用緩和されたことを受けて、東京都内の飲食店で新しい取り組みが始まっています。
飲食店の来店客が未開封の箱入りマスクを出すと、引き換えに「1000円分の食事券」を2枚渡しました。
ニュー貝殻荘の宍戸道夫マネージャーは「うちの会社もそうだが、いつ終わるかわからないコロナ禍の中、マスクをすごく買い込んでいた。いま山積みになっていてそんな会社や家庭がいっぱいあるのでは」と、箱入りマスクと食事券を引き換えている理由を話しました。
交換したマスクは、医療機関などに寄付し、花粉症のお客さんにプレゼントするようです。
笑顔のトレーニングが急増している。
マスク着用が緩和されて、企業や個人の笑顔レッスンの申し込みが増えています。
笑顔育の川野恵子代表は「周りの人の笑顔につられて自分も笑顔になれるのでぐっと笑顔が増える社会になると期待している」と、マスク着用緩和による笑顔の重要性を説いています。
着用していない人も増えたのか?割合は?
ニッポン放送「辛坊治郎ズームそこまで言うか!」に出演した辛坊治郎氏が、マスク着用緩和になり、関西と関東の「マスク着用率」の違いについて言及した。
辛坊治郎氏は、自宅からニッポン放送へ1時間かけて歩いている間に、銀座界隈で行き交う人のマスク着用率を調査しました。
また辛坊治郎氏は大阪梅田のニッポン放送関西支社に出演することもあり、関西と関東の「マスク着用率」を比較しています。
梅田の北新地のマスク着用率は「92%」でした。
銀座の築地界隈のマスク着用率は「98%以上」でした。
マスク着用緩和により、マスク着用を辞めた人は関西の方が高かった。東京のマスク着用者が98%以上と高止まりしているため、3月25日、東京都の新型コロナの新規感染者数は863人とAI予想より極端に低い値になっています。
東京大学の仲田泰祐准教授と一橋大学高久玲音准教授によるアンケート調査でも「政府の方針が変わってもマスク着用率には大きな影響がない可能性がある」という結果が出ている。
まとめ
今回は3月13日にマスク着用緩和されてからのマスク着用の現状を調べました。東京都のマスク着用率が98%以上と高止まりしていて、マスク着用緩和は徹底されていないことが分かりました。
新型コロナウイルス感染症が収束することを祈っています。
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